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2 0 1 8年 3 月 2 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
メキシコ合衆国
(証券コード:-)【据置】
外貨建長期発行体格付 A-
格付の見通し 安定的
自国通貨建長期発行体格付 A+
格付の見通し 安定的
債券格付 A-
■格付事由
(1) 人口(1.2億人)、名目GDP(1兆ドル超)ともに中南米で第2位の地域大国。消費者物価上昇率は17年
半ば以降前年比6%台に急上昇したが、中央銀行による累計425bpsの利上げもあり18年1月に5.5%ま
で低下、18~19年の予想インフレ率は中央銀行のターゲット(3±1%)内に収まっている。ペソも 17年
に入り増価に転じ、市場における信認は回復している。ペニャ・ニエト政権は、12 年の就任以来一貫し
て財政健全化を推し進める一方、広範な分野で構造改革を推進しており、経済成長を中長期的に押し上げ
る見込みである。NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉はNAFTAの規定のアップデートを企図しており、
中小企業、競争政策、腐敗防止に関する章については既に合意に達した。再交渉は年内早期の妥結に向か
っており、米国の離脱によりメキシコ経済が大きな打撃を被る可能性は低いと JCR はみている。また、
18 年 7 月に予定される大統領選挙を前に左派系野党候補が世論調査で先行しているが、構造改革路線は
現政権下で既に憲法改正などにより法制化されており、大統領選後も基本的に維持されるとみている。以
上を踏まえ、格付を据え置き、見通しを安定的とした。カントリーシーリングも「A+」に据え置いた。
(2) NAFTA の下での外国直接投資の堅調な流入を背景に、自動車や家電製品などの堅固な輸出基盤が築かれ
ており、輸出額に占める工業製品の比率は 17 年で約9割に達した。政府は、エネルギー部門の民間への
開放や、金融・通信・労働・教育などの分野で大胆な構造改革を進めている。鉱区の入札が順調に進捗し、
電力料金や通信料金が低下するなど、産業競争力の中長期的な底上げが期待される。実質 GDP 成長率は
17年2.0%と前年(2.9%)から鈍化したが、18~20年は2%台半ばから3%台近傍に回復するとみている。
(3) 現政権の進める財政改革の下、連邦政府の税収は12 年の GDP比8.3%から17 年には同13.2%へと大幅
に上昇した。公的部門借入必要額(PSBR)は14年のGDP比4.5%から17年同1.1%へと大幅削減され、
基礎的財政収支は 08年以来の黒字となった。公的債務残高GDP比は16年で上昇に歯止めが掛かり、17
年は46.1%に低下した。政府は18~20年のPSBR上限を同2.5%と設定、公的債務残高GDP比は20年に
45.2%に低下することが見込まれ、財政の持続可能性は一段と高まる見通しである。銀行部門は、17 年
末の自己資本比率15.6%、不良債権比率2.1%と健全性を維持している。
(4) 経常収支赤字は GDP 比 2%程度で管理可能な水準にある。同赤字は、主に直接投資と非居住者による長
期国債への投資によりファイナンスされている。後者の動きはややボラタイルだが、不安定だった 15 年
に比べると落ち着きを取り戻しつつある。ペソは、中央銀行による機動的な利上げもあり 17 年 1月以降
増価に転じ、安定して来ている。外貨準備高も短期対外債務残高の約 5 倍と比較的高い水準にある。09
年以降 IMF によりフレキシブル・クレジット・ライン(FCL)が設定・維持されており、対外ショック
に対する耐性は高い。一方、米国で17年12月に法人税率引き下げを含む税制改正法案が成立し、米国へ
の資本還流が強まる可能性があることから、メキシコの対外部門への影響を注意して見る必要がある。
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https://www.jcr.co.jp/ ■格付対象
発行体:メキシコ合衆国(United Mexican States)
【据置】
対象 格付 見通し
外貨建長期発行体格付 A- 安定的
自国通貨建長期発行体格付 A+ 安定的
対象 発行額 発行日 償還期日 利率 格付
第 16 回円貨債券(2013) 150 億円 2013 年 8 月 8 日 2018 年 8 月 8 日 1.39% A-
第 17 回円貨債券(2013) 170 億円 2013 年 8 月 8 日 2019 年 8 月 8 日 1.54% A-
第 18 回円貨債券(2014) 338 億円 2014 年 7 月 24 日 2019 年 7 月 24 日 0.80% A-
第 19 回円貨債券(2014) 139 億円 2014 年 7 月 24 日 2024 年 7 月 24 日 1.44% A-
第 20 回円貨債券(2014) 123 億円 2014 年 7 月 24 日 2034 年 7 月 24 日 2.57% A-
第 21 回円貨債券(2016) 459 億円 2016 年 6 月 16 日 2019 年 6 月 14 日 0.40% A-
第 22 回円貨債券(2016) 509 億円 2016 年 6 月 16 日 2021 年 6 月 16 日 0.70% A-
第 23 回円貨債券(2016) 163 億円 2016 年 6 月 16 日 2026 年 6 月 16 日 1.09% A-
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格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2018年2月27日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:増田 篤
主任格付アナリスト:増田 篤
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の 種類と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、 「ソブリン・準ソブリンの信用格付方法」(2014年11月7日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) メキシコ合衆国(United Mexican States)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性 の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外 の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入 手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・格付関係者が提供した経済・財政運営方針などに関する資料および説明 ・経済・財政動向などに関し中立的な機関が公表した統計・報告
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、 発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、当該方針が求める要件 を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO 登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先